クロアチア−トルコ

単純な90分だけの試合としてみればそこまで名勝負というわけではなかったけれども、延長に入ってからの両チームの死力を振り絞った戦いはホントに激しかった。
119分に生まれた2度にわたる腎臓病の手術から復帰したクラスニッチのゴール。これで試合が終わったとしても充分感動的だし、美しいものだったそれが、1分と表示されたアディショナルタイムが終わろうとする時のオフサイドからクイックリスタートしたリュシュトゥのキックに2人競りに飛び込んでいった。そのこぼれ球がセミヒの前に転がりそこから放たれたシュートがDFに当たりゴール左上隅に吸い込まれた。そしてそのままタイムアップ。クロアチアは信じられない同点ゴールに動揺してチーム全体がPK戦に臨む心境ではなかったし、監督のビディッチも最後時間稼ぎの交代が認められなかったことと、そのわずかな遅れが同点ゴールにつながってしまったことに動揺を隠せなかった。
ただ、トルコもこの勝利の代償は大きく、終了間際のニハトの負傷や、トゥンジャイ、アルダ、エムレ・アシュクらが出場停止とかなり厳しい。第1戦で見切られたエムレ・ベロゾギュあたりにもう一度チャンスが与えられるかもしれないが、UCLなどで活躍したカジム・リチャーズやウール・ボラル辺りを中心にしたほうがいいかも知れない。