アーセナル-マンU

前節デラップのロングスロー2本に沈んだアーセナルアデバヨールウォルコットシルベストルが負傷、ファン・ペルシーが一発退場により3試合出場停止と厳しい状況。ウォルコットシルベストルはなんとか負傷から復帰、またギャラスの帰ってきたが、アデバヨールはまだかかりそう。そういう関係で中盤はウォルコットデニウソン、セスク、ナスリ、トップ下にディアビ、1トップベントナーという形。一方のマンUベルバトフがチームにフィットしてきた感じ。ほぼベストのメンバーでこの1戦に臨んだ。
アーセナルは当初4-4-1-1といういつもの形かとも思ったけど、むしろ4-3-3という形に近いか。セスク、デニウソンディアビで3センターを組み、誰がアンカーでというのではなく自在に動き守備に攻撃に絡んでいく。そしてウォルコット、ナスリも1トップのベントナーが空けたスペースにどんどん侵入していくという攻撃を見せる。対するマンUベルバトフのキープ、C・ロナウドのドリブルといった個人技にルーニー朴智星が絡んでいく。
そうした中CKのこぼれ球をナスリがボレー、DFに当たりコースが変わってアーセナルが先制。しかし、試合全体を見ればこの力に勝るマンUが押し気味の前半だった。
後半開始早々、ディアビのキープからセスクへパス。セスクが相手DFを背負いながら見事な反転でフリーになる、そこで中央にいたウォルコットのフリーランで開いたスペースに走り込んでいたナスリにスルーパスが通る。完全にフリーになったナスリは落ち着いてGKの動きをよく見てシュート。これが決まりアーセナルが2-0とする。
追いつきたいマンUもそのすぐ後にビッグチャンスを迎えるもC・ロナウドのシュートは枠の外に外れる。その後のCKのこぼれ球で飛び出したアーセナルGKアルムニアキャリックに顔面を蹴られるというアクシデント。しばらくはプレーしたものの途中でファビアンスキと交代となる。マンUはラファエル・ダ・シウバ、テベスギグスと立て続けに攻撃のカードを切ると、アーセナルはソング、K・トゥレとこちらはがっちりと守備固めのカードを切る。なんとか89分にラファエルが1点返すとアルムニアの治療時間もあって長い6分というアディッショナルタイムがあったものの、逆にカウンターからベントナーがビッグチャンスを迎えたりと、決して完全に守りに入ることなく攻め合いに持ち込んだアーセナルが2-1で勝利した。
スパーズ戦の引き分けとストーク戦の負けで優勝争いの資格云々を問われたアーセナルだが、マンUに勝利し首位戦線に絡んでいくことをこれで宣言した。
マンUは前節のハル戦でも指摘された中盤の構成力の弱さが出たか。ルーニーベルバトフテベス、C・ロナウドと揃う前線とリオ・ファーディナンドを中心とするDF陣に比べて中盤が弱いか。スコールズが年齢とともに衰えが来ていることもあり、そろそろ顔となる選手が欲しいところ。他のBIG4にはランパード、デコ、ジェラード、セスクなど顔となる選手がいることもあり、ここの部分だけが足りないか。アンデルソンキャリックフレッチャーあたりの奮起が必要。