今日買った本

サッカー戦術クロニクル

サッカー戦術クロニクル

西部さんはいい仕事しすぎだろ。
トータルフットボールをキーワードに、サッカーの戦術がいかに進化、推移して行ったかをまとめたもの。

戦術は戦う術で、勝つための手段だ。
手段だから、どういう方法でもかまわない。パスをつないで攻めてもいい、ロングボールが有利ならそうしてもいい、カウンターアタックが得意なら生かすべきだ。戦力は先発の11人プラスアルファしかないのだから、手持ちの武器の特性を考慮して戦法を立てるしかない。
戦術というと、すぐにフォーメーションの話になってしまうが、人の並べ方は戦術の一部にすぎない。選手の配置だけで勝てるなら簡単だ。どういうプレーが有利か考えて、それをチームで実現できる段取りを組み、最終的に人の配置が決まってくる。フォーメーションだけをあれこれいじってみても、仏つくって魂入れずということになりがちである。
          はじめにより

元祖のトータルフットボールといわれた74年の「時計仕掛けのオレンジ」オランダ代表から現代のアーセナル、ローマのゼロトップ。マンUの伝統とタレントの融合までの戦術の推移から、そのオランダの源流とも言える「ヴンダーチーム」といわれた30年代オーストリア、「マジック・マジャールハンガリーそれらの流れを作ったスコットランドの戦術に源流を持つトータルフットボールの父“ジミー”・ホーガンへと。
最後はここ10年サッカーはフォーメーションよりも選手や質的な変化で、従来のフォーメーション対応を越えたしのぎあいとなってるとしている。
確かにそのとおりで、タレントをどういう意図でどういう役割を託して配置、また生かすのかということを考えないとね。某4-2-3-1が大好きな人はあまりにフォーメーションしかみてないからなぁ。そんなに4-2-3-1がいいなら土曜に4-2-3-1のセレッソが3-6-1の広島を圧倒してなきゃいけないことになるし。実際は全くその逆で圧倒されたわけだが…氏が忌み嫌う3-4-1-2だってカフーばりに動けるWBがいれば充分攻撃的にやれるわけだからねぇ。