我那覇問題一応の決着

CAS「点滴は正当」我那覇“逆転無罪” nikkansports.com
CASにまで持ち込まれた一連の静脈注射の問題は、我那覇自身に過失はなくてJ側の制裁手続きに不備があったとして処分の取り消しが命じられた。
ただし

自分の意思で点滴を打ったわけではない我那覇に過失はなかったとして「制裁を科すケースではない」とした。

とあるようにあくまでも選手本人に過失はないってことなんですよね。
だから我那覇の弁護側の言う医師への謝罪って要求はどうなのかな?
これはJ側も言ってるように静脈注射自体の判断はしてないんだよね。ってか病気の程度により判断は分かれるだろうから、CASにしろWADAにしろ正直静脈注射をうつこと自体は白とも黒ともつけれない。
下手に判例が出ると色々まずいだろうしねぇ。
ただしこれからは経口で摂取できる可能性が高い場合において軽率に点滴を打つのは避けるべきだろうなぁ。
我那覇問題で鬼武チェアマンが謝罪 sponichi Annex

Jリーグの鬼武健二チェアマンは28日、東京都内で記者会見し「裁定を真摯に受けとめる。我那覇選手には1年間苦労をかけた。われわれは反省すべき点がある」と謝罪した。
 Jリーグは我那覇選手が受けた6試合の出場停止の記録を抹消し、その間の出場給を補償することも今後検討する

まぁこういう我那覇自身に対する補償等はJにきっちりとやってもらいたいところ。
と思ったら裁定の要旨が共同に上がってた
CAS裁定要旨 我那覇問題 共同通信

【ロンドン27日共同】スポーツ仲裁裁判所(CAS)裁定の要旨は次の通り。

 一、CASは本件の状況下で、2007年のWADA規定では我那覇氏への点滴が正当な医療行為だったと認める心証を持つことができるが、この時点でJリーグが制裁を定めたWADA規定を採用していなかったことに注目する。

 一、Jリーグの規定では、Jリーグのアンチ・ドーピング特別委員会が「制裁を科すことができる」とあるが、すべての違反に処分を科す強制力はない。

 一、CASは、我那覇氏に処分を科さなければならない問題ではないと確信しており、違反があったかどうかを判定する必要はないとの結論に達した。彼の行為は処分に値しない。

 一、Jリーグは、何が正当な医療行為かを決めるための詳細な条件を明示していなかった。

 一、本件では点滴の必要性については医学的な見方が分かれているが、我那覇氏は処置をした医師の判断を評価する能力はないし、診断書をチェックする能力もない。

 一、もしCASがドーピング違反があったと結論付けたとしても彼には過失がなく、処分されるべきではない。

やっぱりあくまでJの制度の不備と選手本人の過失があるかないかの判断なのね。で、点滴の必要性に関してはやっぱり見方がわかれてるんだ。

追記
どうもきっちりと訳できる方の話なんかをみてると、CAS自体は点滴に関しては2007年度のWADA規格では多分医療行為に当たるよ。って言ってるみたいですね。
ただ、2007年時点でJはWADA規約に加盟していないんで独自の判断で裁定することは出来ますと。ただし、それで処分を下すにしてはJ自身がガイドラインってか明確な基準を設けていませんね。
つまり明確な基準がない以上我那覇を処分できないよねってことみたいですね。最後の部分のたとえドーピング認定してもってのは多分Jが該当行為をドーピングだとしてCASがそれを認めたとしてもってことかな。
あと静脈内注入に関しては医療行為だけど、我那覇症例で点滴をうつのが正しいかは医学的には判断は分かれるよね。ということかな。ただ、点滴うったこと自体は否定してないって感じかな。