「貢献度」がすべてでいいのか?

最近のライターさんのなかで一番私のお気に入りの宇都宮さんのスポーツナビでのコラム

試合前日の会見で指揮官は、4バックの構想をあっさり却下したことを明らかにした。確かに昨年のアジア最終予選でも、アウエーのイラン戦に際して「田中(誠)が出られないので4バックにする」という前例はあるにはあった。だが今回の場合は、守備的MFの遠藤がリタイアしたから3バックにする、というのだから分からない。
 本来、このチームにおいて守備的MFは、最も層が厚いはずだ。遠藤がダメなら、パッサーとしても、あるいはマーキングでもセットプレーでも、何ら遜色(そんしょく)なくプレーできる阿部がいるではないか。あるいは小野をボランチにして、長谷部を2列目に起用してもいい。むしろそうした方が、この時期のテストとしては有意義であるとさえいえよう。 しかしながらジーコには、そうした発想が皆無であった。「貢献度の高い」遠藤がダメなら、4−4−2も却下。DFに坪井を入れて3−5−2なのである。
 思えばジーコは常々「私には、3バックも4バックも特に違いはないと思っている」と語っていたが、今さらながらにその真意が理解できたように思う。要するに、この人は本当に「人ありき」なのだ。その時々におけるメンバーの中から、自身の中での「貢献度」による序列に基づいた上位11人を選んで、ピッチに送り出す。その結果としての、3−5−2や4−4−2や3−6−1なのである。

この部分がジーコJAPANというもののの本質を見事に捉えてると思います。毎回序列の順番にスタメンを組んでただ試合するだけ。序列というものはジーコの頭の中で完成しているのでリーグを見る必要はなく。いくら長谷部がレッズの中で小野より輝いていても関係ないわけで。
結局この試合の意義というものは全くなく、ただ協会の懐だけが潤うという結果。
本当に今のリーグ、クラブ、選手との信頼関係の壊れた状態を知ったら代表監督になってくれる人いないんじゃないか?